TOKUSYOUJI
徳正寺の始まり
天平三年(七三一)行基上人が、夢まくらに現れた山王権現のお告げにより、大和国(今の奈良県)から霊地をたずねて、はるばる足利の地を訪れた時、山の中腹(現在の行基平)に草庵をつくり、虚空蔵菩薩をまつったのが、徳正寺の始まりであると伝えられています。
はかりしれない福徳
行基山 福智院 徳正寺は、天平三年(七三一年)奈良時代の高僧行基上人によって開かれました。古くから足利では虚空蔵様と呼ばれて親しまれ、毎年一月十三日には『まゆ玉市』が開かれています。昔は養蚕がさかんなこの地で「蚕や繭が育つように」という行事でしたが、近年では「織物・家業が繁盛しますように」と商売繁盛を願い、参道では「まゆ玉」が売られ大勢の人でにぎわいます。
徳正寺で行われる1年間の催事のご案内
- 1月1日
- 修正会
- 1月13日
- 虚空蔵尊大祭(まゆ玉市)
- 1月25日
- 法然上人御忌会
- 2月15日
- 涅槃会 お釈迦様が亡くられた日に行われる法要の事です
- 3月17日~23日
- 春彼岸
- 4月8日
- 灌仏会(花まつり) お釈迦様の誕生を祝う行事です
- 8月13日~16日
- 盂蘭盆会(お盆)
- 9月20日~26日
- 秋彼岸
- 9月23日
- 大施食会
- 10月
- 十夜
- 12月8日
- 成道会 お釈迦様が悟りを開いた日を記念する日
1月25日 御忌会(ぎょきえ)
建暦2年(1212)、80歳で往生された法然上人の御命日に、ご遺訓の『一枚起請文』を声高らかに拝読する御忌会がいとなまれます。もともと「御忌」は、天皇皇后のご命日でしたが、徳の高さをたたえられ、室町時代に法然上人の忌日を「御忌」と呼ぶことが許されました。
2月15日 涅槃会(ねはんえ)
2500年前、お釈迦様が沙羅双樹(さらそうじゅ)の下、80歳で生涯を閉じられた(入滅された)と伝えられる日です。涅槃とは「煩悩の炎が消えた状態」を意味することから、完全に煩悩から離れ、覚りに入られたお釈迦様をたたえ、その命日と法要を涅槃会と言うようになりました。宗派を問わず各寺院では涅槃図を掲げ報恩追慕(ほうおんついぼ)の法要を勤めます。
3月 彼岸会(ひがんえ)
春分と秋分をお中日とした1週間を彼岸といいます。「六波羅蜜(6つの正しい行い)を実践し、煩悩の川を渡り、極楽浄土へ生まれ変わりたいと願う信仰実践の期間とされています。
4月8日 灌仏会(かんぶつえ) 花まつり
お釈迦様が、ルンビニーの花園でお生まれになった日です。生まれてすぐに、7歩進んで右手で天を差し左手で地を差して「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆがどくそん)」と言われ、龍王が甘露の雨を降らせて祝福したと伝えられています。
8月 盂蘭盆会(うらぼんえ)
「ウランバナ」の音訳で、お釈迦様の弟子の目連尊者が、お釈迦様の教えに従い、餓鬼道に堕ちた亡き母を救ったとかかれている「盂蘭盆経」による行事です。日本では、祖先崇拝と結びつき全国的に広がっています。お盆には精霊棚(しょうりょうだな)を飾ってご先祖をお迎えし、和尚様に回向していただき、菩提寺へ行き、お墓参りをして、ご先祖を心からご供養しましょう。
10月 十夜会(じゅうやえ)
『無量寿経』に、「この世において10日10夜の間善行を行うことは、仏の国で1000年間善行をすることよりも尊い」と説かれている事に由来し、10日10夜にわたり念仏をとなえて、阿弥陀様のお慈悲に感謝する法要です。今から550年ほど前、京都の真如堂(天台宗)が始まりとされており、その後、大本山光明寺で行われ、今では浄土宗の大切な法要となっています。
12月 成道会(じょうどうえ)
人間として生まれ、悩み続けられたお釈迦様が「おさとり」を開かれた日です。人の世が苦に満ちていることを見抜き、出家し、肉体を痛めつける苦行をしましたが、解決できないと判断し中止したのち、大きな菩提樹の下で瞑想を始め、ついに覚りを開かれ、仏陀となられました。この尊い日を記念して、各寺院では「おさとり」をたたえる法要を営みます。